出会いと別れ

医院

今年は早くからインフルエンザとコロナが同時流行したため、
ワクチン接種も積極的に打とうとしている方が多いようですね。
ワクチンが手に入りにくく困った年もありましたが、今年は大丈夫の
ようです。

感染症が落ち着いたかのように 何気ない日常と思って過ごしていても、
皆 命は有限です。
以前の勤め先から継続して受診していらっしゃる方はもちろんですが、
開院3年となると 毎月のようにお会いしている患者さんは かなり
親近感を持つ存在になります。訃報に接すると本当に残念な気持ちに
なります。
❝生者必滅会者定離❞
高校時代の世界史の先生が 紅茶のティーバックを天井に投げて
乾いたのを何度か使うんだとか学生時代の話を色々してくれて
いて、そんな合間の何の単元の授業の時かは忘れましたが、
すごく心に残ったのが上記の文言です。
若い時、小児がん治療の病棟に勤めていたころは、人生は本当に
理不尽・不条理なものだなと思っていました。病気って?という年で
立ち向かわざるをえない小さい子供たち。そして自分の身内が亡くなり、
友人が亡くなり、親しい患者さんが亡くなっていくと、どんなに真面目に
周囲を気遣い、健康に気を付けて生活していようとも病気は容赦なく
蝕んでくることに無力を感じてしまいます。

先生はどう思っていたんだろう・・・定めだからただ受け入れて
いくものだよと言いたかったのか、だからこそ生きている瞬間を
大事に考えなさいと言いたかったのか、当時の先生より だいぶ
年を重ねた現在でもまだまだ達観できるような深みもない
迷える人生です。考えても考えなくても時は進んでいきますので
悲しみや苦労を乗り越えた諸先輩方に元気をいただき、これからも
出会った皆様を大事に 命・生きる・別れるを感じ続けて
いこうかと思っています。

 

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